「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

【パリ五輪】16年ぶり自力出場をつかんだ男子バレーボール 前回出場時のメンバーは?

2023 11/20 11:05SPAIA編集部
植田辰哉監督(当時),Ⓒゲッティイメージズ
このエントリーをはてなブックマークに追加

Ⓒゲッティイメージズ

崖っぷちからの4連勝で五輪切符獲得

2024年7月に開幕する『パリオリンピック2024』(以下、パリ五輪)に向けて、様々な競技で熱戦が繰り広げられた2023年。バレーボールの男子日本代表は9月末から10月にかけて行われた『FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023』で2位に入り、パリ行きのチケットを手にした。

初戦からフルセットにもつれる薄氷の勝利で幕を開けた日本の戦い。第2戦のエジプト戦でも2セット連取で勝利にぐっと近づいていたところから、3セット連続で落とすというショッキングな逆転負け。早々に崖っぷちへ追い込まれてしまう。

それでも、1日空けて臨んだチュニジア戦ではしっかりと立て直して3-0のストレート勝ち。続くトルコ、セルビアもストレートで破ると、4勝1敗で並んだスロベニアとの直接対決も3-0でシャットアウト。怒涛の4連勝で2位以内を確定させ、実に16年ぶりとなる自力での五輪出場権獲得を果たした。

【バレーボール男子日本代表メンバー】
西田有志
小野寺太志
宮浦健人
大塚達宣
山内晶大
関田誠大
髙橋健太郎
富田将馬
髙橋藍
小川智大
石川祐希(キャプテン)
山本智大
山本龍
甲斐優斗

<監督>
フィリップ・ブラン

「16年前」のチームといえば…?

男子日本代表が前回、自力での五輪出場を叶えたのは2008年の北京大会のこと。植田ジャパンは五輪の開幕まで約2カ月と迫ったタイミングで挑んだ『北京五輪世界最終予選兼アジア予選』を見事に勝ち抜き、この時も1992年バルセロナ五輪以来で“16年ぶり”となる五輪の自力出場を掴んだ。

荻野正二や山本隆弘といった長らく日本のバレー界を支えてきた柱を中心に、石島雄介や越川優といった若き力が躍動。勝てば五輪出場というアルゼンチン戦も最終セットまでもつれる激闘となった中、最後は38歳のベテラン・荻野が決めて東京体育館が歓喜に包まれた。

その快進撃から新時代の到来に期待が高まったものの、迎えた北京五輪では5戦全敗で11位という結果に終わった。

【北京五輪・バレーボール男子日本代表メンバー】
齋藤信治
宇佐美大輔
山本隆弘
荻野正二(キャプテン)
松本慶彦
山村宏太
清水邦広
福澤達哉
津曲勝利
石島雄介
越川優
朝長孝介

<監督>
植田辰哉

【北京五輪の戦績】
● イタリア(1-3)
● ブルガリア(1-3)
● 中国(2-3)
● ベネズエラ(0-3)
● アメリカ(0-3)

その後、2012年のロンドン、2016年のリオデジャネイロは出場権を掴むことができず、日本の男子バレーは低迷期を迎える。

それでも、2021年に行われた東京五輪では、1992年のバルセロナ五輪以来で29年ぶりとなる勝利を挙げただけでなく、予選ラウンドを3勝2敗で突破。同じく29年ぶりの決勝トーナメント進出を成し遂げ、7位と健闘を見せた。

当時からキャプテンを任されていた大黒柱の石川祐希や、21歳の新星としてブレイクした西田有志らがその時の経験を持ち帰り、そこに新戦力の台頭も加わって成し遂げられた16年ぶりの自力出場。パリでは前回のTOKYO超え、その先にある52年ぶりのメダル獲得を果たすことができるだろうか。

【関連記事】
バレーボールの線審が消えた…3DCG導入で時短と効率化実現も「増大する懸念」
五輪男子バレーボールの歴代日本代表「龍神NIPPON」成績と優勝国、パリで52年ぶりメダル狙う
バレーボール「龍神NIPPON」、銅メダルに導いたエース石川祐希の実力とブラン監督の手腕