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【大学ラグビー】同志社大が入替戦で残留…厳しい現実に直面する名門は復活するか

2023 12/22 11:00SPAIA編集部
大体大に勝って残留を決めた同志社大,ⒸKRPU M.Hayashi
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ⒸKRPU M.Hayashi

関西大学ラグビー入替戦で大阪体育大に勝利

第60回全国大学ラグビーフットボール選手権大会が開催されているさなかの12月9日、奈良・天理親里競技場で関西大学A-Bリーグ入替戦が行われた。2023年の関西大学ラグビーAリーグ(1部)で8チーム制となって以来初の最下位(8位)に終わった同志社大が62-21でBリーグ(2部)1位の大阪体育大を下し、Aリーグ残留を決めた。

同志社大と言えば、平尾誠二、大八木淳史らスター選手を擁して1982年度から大学選手権3連覇を果たすなど4度の大学日本一に輝き、関西大学ラグビーリーグでは48回の優勝を誇る名門だ。

それが勝ったとはいえ、あわや2部降格の惨状。相手の大阪体育大もかつては「ヘラクレス軍団」と呼ばれた強力FWで同志社大のライバルとしてわたり合う強豪だったが、これも時代の流れなのか。

Aリーグ優勝の京都産業大、同2位の天理大、同3位の関西学院大が大学選手権に出場する一方で、かつての「関西2強」が人知れず入替戦を戦った現実はラグビーファンならずとも寂しいだろう。

関西リーグ優勝は2015年が最後

かつては栄華を極めた同志社大も近年は厳しい戦いを強いられている。2014年以降、最近10年間の成績は以下の通り。

同志社大ラグビー部の最近10年成績


最後に関西リーグを制したのは2015年。この時も大学選手権では慶応義塾大に勝ったものの、筑波大に22-36、大東文化大に31-33で敗れ、予選プールで敗れた。

翌2016年は関西リーグ2位で大学選手権に出場し、中央大、早稲田大を破って準決勝に進出したが、 東海大に12-74で大敗した。

萩井好次監督が就任した2017年は関西リーグ6位、2018年は同5位で大学選手権出場を逃し、2019年、2020年は関西リーグ2位で大学選手権に出場を決めたものの3回戦敗退となった(2020年は多数の部員が新型コロナウイルス感染症に陽性反応を示したため出場辞退)。

2021年は関西リーグ4位、2022年は同3位で大学選手権に出場したが、いずれも全国の大舞台では3回戦で帝京大に50点以上を奪われる大敗。そして2023年は関西リーグ最下位で入替戦に出場する屈辱のシーズンとなった。

有望高校生の流出が要因?

低迷の最大の理由は有望な高校生が入ってこないことが大きいと見られる。2009年から大学選手権を9連覇、2021年からも2連覇中の帝京大が大学ラグビー界を牽引している現状で、トップクラスの選手がより高いレベルを目指すのは当然だ。

高校では東海大大阪仰星や大阪桐蔭、常翔学園(以上大阪)、京都成章(京都)、報徳学園(兵庫)、御所実(奈良)など関西勢が強いのは変わらない。しかし、卒業後に関東の大学へ進学したり、関西でも天理大、京都産業大などへ流出したりしていることは否めないだろう。

かつては付属高校の同志社(京都)や同志社香里(大阪)も花園に出場する強豪だったが、最近は他校に押され気味。内部進学で有力選手を確保することも難しくなっている。

名門は輝きを取り戻すことができるだろうか。復活を願うファンは少なくないはずだ。

残留を決めて喜ぶ同志社大の選手たち

ⒸKRPU M.Hayashi


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