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藤浪晋太郎が移籍するアスレチックスに過去在籍した日本人選手は? 元巨人・松井、元阪神・藪ら4人

2023 1/15 06:00SPAIA編集部
(左から)アスレチックス時代の松井秀喜、藪恵壹
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Ⓒゲッティイメージズ

藤浪晋太郎がアスレチックスと契約

阪神からポスティング制度でメジャー移籍を目指していた藤浪晋太郎投手(28)が、オークランド・アスレチックスへ移籍することが決まった。17日(日本時間18日)には、オークランドの球団事務所で入団会見も行われる予定となっている。

アスレチックスは、ビリー・ビーンGM(現シニアアドバイザー)主導のもと、セイバーメトリクスをいち早く導入し、低予算ながら2000年以降7度の地区優勝を達成。この改革が描かれた書籍「マネーボール」が大ヒットし、ブラッド・ピット主演で映画化もされた。また、過去に日本で3度開幕戦を開催(2008年:レッドソックス戦、2012年、2019年:マリナーズ戦)。日本人にとっても馴染みのある球団だ。

今回はそんなアスレチックスに所属したことのある日本人選手について、振り返ってみたい。

アスレチックスに入団した日本人選手第1号は、元阪神の藪恵壹投手だった。海外FA権を取得した2004年オフにその権利を行使して、アスレチックスと契約。阪神では主に先発を務めていたが、MLB1年目はリリーフとして開幕を迎え、5試合目のタンパベイ・デビルレイズ(現レイズ)戦でメジャーデビューを果たした。

その後も中継ぎとして40試合に登板して4勝0敗1セーブ1ホールド、防御率4.50の成績を残した。しかし、このオフに球団が契約オプションの2年目保有権を行使しなかったため、自由契約に。わずか1年で退団となった。

藪に続いて2010年、元ヤクルトの岩村明憲内野手がアスレチックスへ加入した。06年オフにポスティング制度を利用してヤクルトからデビルレイズへ移籍。2年目の08年に球団史上初のポストシーズン進出、リーグ優勝、ワールドシリーズ進出に貢献した日本屈指の名内野手は、この年ピッツバーグ・パイレーツで開幕を迎えていた。

しかし打撃不振に苦しみ、日本人選手ワースト記録となる40打席連続無安打を記録。6月に戦力外通告を受けてマイナーへ降格、9月上旬にはFAとなったが、内野手に故障者の出たアスレチックスがメジャー契約で獲得に至った。何としてでも結果を残したかった岩村だが、10試合で打率.129、4打点の成績で、シーズン終了後にあえなく解雇。この年のオフに楽天と契約を結び、日本球界へ復帰している。

松井秀喜と岡島秀樹もわずか1年で退団

2011年、岩村と入れ替わる形で松井秀喜外野手がアスレチックスへ入団する。巨人から海外FA権を行使して03年にニューヨーク・ヤンキースへ移籍。09年には世界一、そしてワールドシリーズMVPに輝いた「ゴジラ」も、この年すでに37歳となるシーズンで、衰えを隠せなかった。

渡米して9年目となったシーズンは141試合に出場して打率.251、12本塁打、72打点、OPS.698。4月に日米通算2500安打、7月には日米通算500本塁打を達成したが、シーズン成績はケガに苦しんだ2006、08年を除けば、いずれもMLBで最低の数字に終わった。シーズン終了後にFAとなった松井は、翌年4月にレイズとマイナー契約を結んでいる。

2013年、岡島秀樹投手が4人目の日本人選手として加入した。ボストン・レッドソックス在籍時の07年に松坂大輔とともにワールドチャンピオンに輝いた左腕は、前年はNPBのソフトバンクでプレー。シーズン終了後にメジャー復帰を目指すため自由契約となり、アスレチックスとマイナー契約を結んだ。

開幕は傘下3Aのサクラメントで迎えたが、5月17日にメジャーへ昇格を果たす。だが、1か月後の6月14日に再びサクラメントに降格し、以降メジャーに再昇格することは叶わなかった。成績は5試合に登板して防御率2.25。翌年ソフトバンクに復帰した。

以上の4選手がアスレチックスでプレー。これまでの日本人選手はいずれも1年以内と短期間の在籍に終わっており、2012年オフに西武からFAで移籍した中島宏之は2年間で一度もメジャーでプレーできないまま日本球界に復帰した。今回の藤浪も1年契約と報じられており、即戦力としてすぐに結果を残すことが求められるだろう。果たしてどのような活躍を見せてくれるのか注目だ。

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