「ジャパンカップダート」から名称変更
2022年12月4日に中京競馬場で行われる第23回チャンピオンズカップ。第1回は東京競馬場で「ジャパンカップダート」の名称で施行され、2008年から阪神、そして現在は中京競馬場で行われている。
本来は海外から大物が参戦し、文字通り「ダート版のジャパンカップ」となるはずだったが、肝心の海外馬が振るわず、これまで29頭が来日して、勝ったのは第4回のフリートストリートダンサーだけ。ダート競馬の本場、アメリカで行われるブリーダーズカップ開催から1か月も間隔が空いておらず、ビッグネームの参戦が期待できないうえ、時計の出やすい東京競馬場のダートでさえ、砂質がアメリカの馬には合わなかったようだ。
距離を縮め、阪神に舞台が移った2008年は3頭が来日したが、結果は12着、13着、取り消しと散々。以降、阪神で行われたJCダートの、外国馬の最高着順は12着。それもそのはずで、東京よりさらに時計がかかる阪神のダートで結果を出すことは、軽いダートで実績を挙げてきた馬にとって至難の業。2014年から国際招待の看板を外すとともにチャンピオンズカップと名称を変更。中京競馬場で行われるようになって現在に至っている。
前置きが長くなったが、そろそろデータ検証の方に入っていこう。いつもなら過去15年の成績を検証するのだが、15年前は東京競馬場のダート2100m、さらに施行時期も少しずれているということで、今回は阪神で行われた2008年からの過去14回分を基にして調べていきたいと思う。
☆所属、性別、年齢
美浦2勝(3連対)、栗東12勝(25連対)。この成績でも東西の勝率は似たようなもので、いかに美浦所属馬の参戦が少ないかが分かる。なお、今年の登録馬18頭はすべて栗東所属馬。
性別はもっと極端な傾向が出ている。牝馬の参戦は12頭で、馬券に絡んだのは2015年の勝ち馬サンビスタのみ。ただ、今年は牝馬が登録していないので、このデータも使えない。ちなみに、ここ3年で出走した牝馬はソダシだけ。
所属も性別も使えないとなると、頼りは年齢となる。最も連対数が多いのは、6歳馬の9連対(3勝)。次いで5歳馬で8連対(5勝)。芝のGⅠより活躍する年齢が1つ上にスライドしている。ただし、7歳以上となると2着が2回(2013年ワンダーアキュート、2020年ゴールドドリーム)あるだけで、勝ち馬は出ていない。
ワンダーアキュート、ゴールドドリームとも、若いころに2回このレースで連対経験があるリピーター。第1回までさかのぼっても、7歳以上で連対したのは上記の2頭だけだから、6歳以下が主力と考えていいだろう。
☆前走と前走クラス
連対馬が多いのは前走地方組。このうちJBCクラシック(※京都開催は除く)から参戦してきた馬は最多の10頭が連対(5勝)。これに続くのも地方重賞の南部杯(5連対、3勝)。
JRAのレースでは、みやこS、武蔵野S(ともにGⅢ)の成績がいい。オープン組は2009年2着馬シルクメビウス(トパーズS1着)が連対。また、今回の集計期間内ではないが、2006年には条件戦を経由してきたアロンダイトが勝利を挙げており、そこまで格にこだわる必要はないのかもしれない。
☆前走着順
前走で4着以内の馬が12勝、2着も12回。当然といえば当然だが、前走5着以下だった馬と勝率、連対率でかなり差がついている。
☆その他
そのほかで気になったデータを挙げていく。まずは前走人気だが、1~3番人気に支持されていた馬が、それ以下と比べて勝率、連対率が高い。これは前走着順と同じ傾向だ。
馬体重では、前走460キロ以下で走っていた馬の連対が2015年2着馬ノンコノユメだけ。この年は牝馬が唯一勝った年。3連単で30万以上の高配当が出て、データ的にも例外だったといえそうだ。ただ、今年は牝馬も、そして前走馬体重が460キロ以下の馬もいないので、データ範囲内の決着に収まる……はず。
最後に、前走で2秒以上負けていた馬、もしくは前走が国内の芝のレースを走っていて連対した馬はいない。