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【オークス】注目はドゥラメンテ産駒 サウンドビバーチェの一発に期待

2022 5/19 17:00佐藤永記
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2割以上の出走数を誇ってきたディープ産駒

今年のクラシック戦線は日本競馬において一つの区切りになるだろう。それはディープインパクト産駒がラストのクラシック参戦になる可能性があるからだ。

今年2歳のディープ産駒で血統登録されているのは6頭のみ。オークスもディープ産駒で出走予定なのはパーソナルハイ1頭だけだ。来年は頭数的にクラシックに乗ってこれるか微妙なだけに、背負うものは大きい。

一方、ディープ父系の孫たちは2頭が出走予定で、ディープ系と考えれば今年はパーソナルハイを含め3頭がスタンバイ。ここ10年のオークスで23%の出走割合を誇り、4頭の優勝馬を出したディープ産駒、今年はどうだろうか。

初年度産駒や2世代目産駒が近年大活躍

オークス 過去10年種牡馬別成績,ⒸSPAIA


過去10年のオークスにおける種牡馬成績をみると極端な結果が出ている。10勝のうちディープインパクト産駒が4勝、他は1頭、2頭しか出走していない種牡馬の産駒が5勝している。2021年のユーバーレーベン(ゴールドシップ産駒)、2020年のデアリングタクト(エピファネイア産駒)、2018年のアーモンドアイ(ロードカナロア産駒)、2017年のソウルスターリング(フランケル産駒)、2013年のメイショウマンボ(スズカマンボ産駒)といった名が並ぶ。

特に直近は2年連続で種牡馬入りして1、2年目の新種牡馬産駒が勝利。着々と「ポスト・ディープインパクト」に向けオークスでも活躍馬を輩出している。

そこで今回は最多の4頭を送り込んできたドゥラメンテ産駒に注目する。

最多の頭数を送り込んできた2世代目ドゥラメンテ産駒

クラシックでドゥラメンテ産駒といえば、今年の桜花賞をスターズオンアースが勝ち、昨年のクラシックでも菊花賞をタイトルホルダーが勝利。しかし、初年度産駒にはオークス出走馬はいなかった。2世代目の今年は桜花賞馬スターズオンアースなど、4頭が出走を予定している。

4頭の中で一番手に挙がるのが桜花賞馬スターズオンアースだ。二冠がかかる一戦で当然人気になるだろうが、桜花賞で中団から差し切ったレース内容から、距離延長も問題なさそうだ。

次に桜花賞7着のベルクレスタ。前走は勝ち馬と0.2秒差で上がり3Fは同じ33.5。勝ち馬との着差は位置取りの差、逆転の可能性はまだ残っている。

抽選を突破したホウオウバニラはフローラSでは後方から届かずも、雨のなか上がり3F3位タイの34.0を記録。本番での一変もあるかもしれない。

そして今回一番の注目は、サウンドビバーチェだ。母系にノーザンダンサーやネヴァーベンド系のShirley Heightsが入っており、血統的には天皇賞(春)も圧勝したタイトルホルダーに近い。経験はないが2400mも守備範囲だろう。今回人気にはならないだろうが、一発の魅力は十分だ。

今年出走するドゥラメンテ産駒たちをうまく狙い、種牡馬新時代のこれからも占っていきたい。

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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