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B1秋田の35歳・古川孝敏が躍動!悲願のチャンピオンシップへ快進撃

2021 12/24 11:00窪島亮
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日本代表に復帰した大ベテラン

日本代表のコートに古川孝敏が帰ってきた。2018年以来となる代表に選出された古川は、11月27日、28日のワールドカップ予選・中国戦で早速活躍。35歳の大ベテランは、3ポイントシュートに衰えがないことを示してみせた。

Bリーグが再開しても、好調の秋田ノーザンハピネッツで縦横無尽に駆け回っている。混戦のB1東地区ではどのチームにもチャンピオンシップ進出の可能性が残されており、秋田がつける位置は絶好のポジションだ。

特に強豪のアルバルク東京に12月11日、12日に2連勝を収めたのは、今年の秋田がいつもと一味違う強さを持っていると観るものに示した。

そして迎えた18日の群馬クレインサンダーズ戦、外国籍選手にケガ人が相次ぐ群馬に対し、どれだけ優位な戦いに持ち込めるかが注目だった。日本国籍を取得しているマイケル・パーカー、アキ・チェンバースに急遽獲得したカイル・バローンの3人がほとんど休みなく出ずっぱりの態勢で苦戦が予想されていた。

群馬クレインサンダーズに10点差勝利

第1Qはそのパーカーが好調で得点を連発、バローンも3ポイントシュートを決めるなど好調で、21対17とリードを奪った。しかし第2Qに入ると秋田が持ち前のディフェンス力で優位に立ち、試合を逆転。川嶋勇人の3ポイントシュートなどで得点を挙げ、いい形で試合を折り返した。

すると第3Qに入ると中山拓哉に外国籍のコルトン・アイバーソン、ジョーダン・グリン、アレックス・デイビスが機能し始め、戦力的に不利の群馬を寄せ付けなくなる。最後は川嶋と田口成浩の得点で締めくくり、48対65と一気に点差を開いた。

このままのペースで行くかと思われたが、第4Qに入り、群馬がチェンバース、バローン、パーカーの得点などゴールラッシュで8点差まで点差をつめる。ここで試合に戻った古川の力に期待が寄せられた。

すると古川は投入の直後に3ポイントシュートを決め、リードを広げる。この後もジャンプシュートを決めて健闘する群馬との点差をなかなかつめさせず、ベテランらしい試合運びで周囲を唸らせる。結局72対82と10点差を保って勝利を掴んだ。

第2戦も快勝で13勝8敗

アイシン(現シーホース三河)、栃木ブレックス(現宇都宮)とエリートコースを歩んできた古川。日本代表の常連で、シューターとして高い能力を示してきた。琉球ゴールデンキングスを経て、2019年に秋田に加入。全国的な強豪校である能代工高(現能代科学技術高)を有し、バスケットボールの盛んな土地柄の秋田でチームを支えてきた。

日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチは小柄な日本人が対等に戦うため3ポイントシュートを多投することを目指している。実績豊富な古川には大きな期待がかかる。西田優大ら若手を伸ばすためにも、古川の責任は重大だ。

秋田は19日の第2戦も快勝し、13勝8敗と勝率を伸ばした。B2降格も経験し、これまでチャンピオンシップに進出したことがない秋田にとって、今年は大きなチャンス。どこまで快進撃が続くのか、中盤戦に入ったBリーグの注目点の一つだ。

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