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マラソンのパリ五輪代表選考レース「MGC」とは?出場条件とファイナリスト

2022 4/4 06:00富田明未
	新谷仁美・一山麻緒・松田瑞生,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

東京マラソンで11人がMGC出場権を獲得

3月6日に開催された東京マラソン2021で鈴木健吾や一山麻緒、新谷仁美ら11人がマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を獲得した。大会は昨年3月に開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染症防止対策として、2度開催が延期された。市民ランナーの参加は3年ぶりだった。なお、東京マラソン2022は開催されない。

男子日本人トップに輝いたのは、昨年2月の第76回びわ湖毎日マラソンで日本記録の2時間04分56秒をマークした鈴木。東京マラソンでは自らの記録に迫る2時間05分28秒を記録し、全体4位でフィニッシュした。

一方、女子日本人トップは、東京五輪のマラソンで8位に入賞した一山。全体6位の2時間21分02秒でゴールし、オリンピックの舞台を経験した選手として堂々の走りを見せた。

鈴木と一山は昨年12月に結婚したことを発表している。2人の合計タイムは4時間26分30秒となり、同一大会における夫婦合計タイムのギネス記録を更新し、話題になった。7月に米オレゴン州で開催される世界選手権の男女マラソン代表にも夫婦揃って選出されている。

さて、気になるのはパリ五輪の選考レースとして2023年秋に行われるMGCだ。東京マラソンで出場権を獲得した選手とその記録は以下の通りとなっている。

男子 MGC出場権獲得者,ⒸSPAIA
女子 MGC出場権獲得者,ⒸSPAIA


五輪代表選考レース「MGC」の出場条件とは

五輪代表選考レースのMGCとは、そもそもどのような制度なのだろうか。

MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)とは、日本陸上競技連盟が主催するオリンピックマラソン日本代表選考会だ。初開催は2019年9月15日の東京五輪日本代表選考会で、2023年秋にはパリ五輪に向けてMGCが開催される。出場するには、指定されたマラソン大会で一定の成績を収めるか、ワイルドカードの条件をクリアする必要がある。

今回の東京マラソンは指定大会の一つで、第1期指定大会は下記の通りとなっている。ちなみに第2期指定大会の詳細はまだ公開されていない。

【男子】
・第75回福岡国際マラソン選手権大会
・第70回別府大分毎日マラソン
・第10回大阪マラソン・ 77回びわ湖毎日マラソン統合大会
・東京マラソン2021
・第52回防府読売マラソン大会

【女子】
・第41回大阪国際女子マラソン大会
・東京マラソン2021
・名古屋ウィメンズマラソン2022
・第10回大阪マラソン・77回びわ湖毎日マラソン統合大会

ワイルドカードとは、日本代表派遣国際大会(2022オレゴン世界選手権は8位以内、2022杭州アジア大会は3位以内)かJMCシリーズ加盟大会(G1~G3)、対象国際大会、JMCランキング(シリーズⅠ、シリーズⅡ)でそれぞれに定められた条件を突破した者に与えられる出場資格だ。

注目のMGCファイナリスト

MGCの公式ページによると、3月14日時点でMGCの出場権を獲得している女子選手は17人となっている。

大阪国際女子マラソンを2時間20分52秒の好タイムで制した松田瑞生、東京五輪に1万メートルで出場し、東京マラソン2021では日本人2位に入った新谷仁美らが名を連ねる。

名古屋ウィメンズマラソン2022では、大東文化大学陸上部に所属する鈴木優花が初マラソンにも関わらず、2時間25分02秒を記録して5位(日本人3位)でフィニッシュ。前田彩里が2014年に樹立した日本学生記録の2時間26分46秒を1分44秒更新し、現段階では現役大学生として唯一のMGCファイナリストとなった。

男子は2019年大会よりもMGCの出場条件が厳しくなった中で、26人が出場権を獲得。自己ベストが2時間4分台と圧倒的な強さを見せる鈴木健吾をはじめ、6分台の細谷恭平や髙久龍、上門大祐、土方英和ら有力選手への期待は高い。箱根駅伝で「山の神」と称された神野大地やプロランナーとして活動する川内優輝も出場を決めている。

今後は7月に2022オレゴン世界選手権、9月に2022杭州アジア大会が開催予定。世界選手権には鈴木・一山夫妻のほか、男子は星岳(自己ベスト2時間07分31秒)と西山雄介(同2時間07分47秒)、女子は松田瑞生(同2時間20分52秒)と新谷仁美(同2時間21分17秒)が出場する。パリ五輪に向け、日本選手がどんな活躍を見せるか注目だ。

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